会社員のお気楽奮闘記

セミリタイアを目指す会社員の生活の知恵、音楽、絵、本、株主優待等興味のあることを語っています。今日も好奇心旺盛に生きます!

ちょっと今から仕事やめてくる

小説「ちょっと今から仕事やめてくる」を読みました。

 

作者の北川恵海さんのあとがきを読んで。

何かによって人生に影響を受けたことがありますか?

北川さんにとって大きな影響を与えてくれたのは1冊の小説。

「小説を書きたい」と思いながらも一歩踏み出せないでいた背中を見事に押してくれたそうです。

 

この「ちょっと今から仕事辞めてくる」には怒鳴りつけてくる部長や、自分を貶め利用した先輩が登場します。

でも、主人公の隆は全部自分が悪いと思い、自分を責める思考に陥っています。

 

隆が自ら命を絶とうとした時にヤマモトに助けられて、会話を重ねるにつれて大切なことに気づいていく。

 

実際に自分が働いて苦しい状況に陥って精神を病んで初めて、昔会社が倒産して無職になった父がどれだけ辛い状況だったかを痛感する。父を責めたことを心の底から悔やむ。

疎遠になっていた父と母は自分のことをとても心配していてくれたということ。

自分は1人じゃなかったんだということ。

 

そして、最後はヤマモトの視点から。

大阪弁で明るいイメージだったヤマモトこと優は、実は兄弟を亡くして救えなかったことをずっと悔やんでいた。

そこに今度は隆がやって来る。

 

強そうに見える人にも必ず弱い面がある。

心の中に悩みや葛藤がある。

助けられる話ではなくて助ける、助けたい話でもある。

この巡り合わせみたいなものが更にじんわり心に響きます。

 

すごいなと思うのは、

客観的に見れば本来なら許せないような部長や先輩のことを心の底からなじるようなセリフが書かれていないということです。

それでいて明確で痛快でもある。

誰も傷つけない。

 

私はこの小説を読んで、作者の北川さんはとても純粋な人なんだろうなというふうに思いました。ヤマモトが優しく純粋であるように。

 

とても暖かい小説に出会えて嬉しく思います。

 

では、また明日📚